こんにちは!サラリーマン積み立て投資家の”のぼる”と申します!
20代という時期は仕事にも少し慣れはじめ、将来のお金について考え始めるタイミングでもありますよね。私・のぼる自身も「将来を少しでも楽にしておきたい」という気持ちで投資を始めました。
当初は知識も乏しく不安も大きかったですが、今振り返ると“早く始めた”という事実そのものが大きな財産になっています。
20代から投資を始めるメリット、私も実践している初心者向け投資方法、失敗しないためのコツまで、ゆったりとした目線でまとめていきます。
20代で投資を始めるメリット
日本はまだ投資をしている人の割合が少ないです。そんな中、20代で興味を持てた時点でかなりのアドバンテージがあると思います。ここでは、特に大きなメリットを3つ取り上げます。
時間を味方にできる「複利」の力
投資で最も強い味方になるのが時間です。その理由の一つは”複利”の恩恵を最大限受けることができるからです。
複利とは、“利益がさらに利益を生む”仕組みのことを言います。仮に100万円を年利5%で10年運用したとすると、下の表のように複利で利益が増えていきます。
| 年数 | 資産額 | 利益(元本100万円からの増加分) |
|---|---|---|
| 0年目 | 1,000,000円 | +0円 |
| 1年目 | 1,050,000円 | +50,000円 |
| 2年目 | 1,102,500円 | +102,500円 |
| 3年目 | 1,157,625円 | +157,625円 |
| 4年目 | 1,215,506円 | +215,506円 |
| 5年目 | 1,276,282円 | +276,282円 |
| 6年目 | 1,340,096円 | +340,096円 |
| 7年目 | 1,407,100円 | +407,100円 |
| 8年目 | 1,477,455円 | +477,455円 |
| 9年目 | 1,551,328円 | +551,328円 |
| 10年目 | 1,628,895円 | +628,895円 |
20代から始めることで、将来に向けてその複利の効果を存分に受け取ることができます。
この差を生むのが時間です。20代が持つ最大の武器と言ってもいいでしょう。
少額でも積み上がっていく
「まだ貯金も少ないし、投資なんて…」と考える人も多いですが、大切なのは“金額よりも習慣”です。
毎月5000円でも1万円でも、小さく始めることで投資は十分成立します。続けるほど複利が効き、積み上がり方が加速していきます。
むしろ20代という早い段階で“コツコツ積み立てる習慣”を身につけることこそ、後々の資産形成で大きな強みになります。
リスクを取りやすい時期
20代は人生の中でも特に時間的余裕がある時期です。投資で多少の値下がりがあったとしても、今後の収入で取り返すだけの時間があります。
これは40代・50代になると取りにくくなるリスクであり、20代の大きなメリットです。また、早い段階で投資経験を積むことで将来の資産形成がよりしやすくなり、“お金との付き合い方”にも慣れていくことができます。
初心者でも始めやすい投資の種類
「投資に興味はあるけど、何を選べばいいかわからない…」という人がまず選ぶべきはこの3つです。これは私を含めた多くの人が実践している超王道スタイルになります。
つみたてNISA
つみたてNISAは2018年にスタートした、国が用意した“長期積立投資を応援する制度”です。
・投資で得た利益が非課税(0円)になる
・毎月少額から投資できる
・長期投資向けの安全性の高い投資信託だけが対象
このように初心者が安心して投資を始められる制度として最適です。
2024年の新NISA開始以降、NISA口座の開設数は約2,000万口座を突破しています。特に20代の利用者が増えており、20代のNISA口座開設数は全体の20%前後を占めるというデータもあるくらいです。若い世代の投資参加が活発になっていますね。
将来に備えるために「まずは非課税枠から始めよう」という流れが広がっており、NISAは今や20代の資産形成の“スタンダード”になりつつあります。
iDeCo(イデコ)
iDeCoは老後資金づくりに特化した私的年金制度で、自分で積み立てた掛金を60歳以降に年金や一時金として受け取る仕組みです。
掛金は「全額が所得控除」の対象になるため、その年の所得税・住民税が軽くなります。また、NISAと同様に運用益は非課税になります。受取時にも一定の条件を満たせば、公的年金等控除や退職所得控除が使えるため、トータルで見て節税効果がとても大きい制度です。
一方で、原則として60歳になるまでお金を引き出すことはできません。途中で解約して現金化することも基本的にはできません。iDeCo制度を利用して投資をする際は、生活資金や急な出費に備えるお金とはきちんと分けたうえで、20代のうちは無理のない掛金から検討する必要があります。
インデックス投資
インデックス投資とは、特定の指数(インデックス)と同じ動きを目指す投資方法のことです。市場全体、あるいは特定の国や地域、業種の平均値に連動するため、個別株のように「どの企業が伸びるか」を予想する必要がありません。
インデックスファンドは、この指数に連動するように運用される投資信託で、代表的な指数には以下があります。
・S&P500(米国の主要500社に分散投資)
・全世界株式指数(MSCI ACWI など)(世界中の株式に幅広く投資)
・日経平均株価(日経225)(日本の代表的な225社)
・TOPIX(日本の上場企業全体へ分散投資)
これらの指数に連動して投資することで、個別企業に依存せず、市場の成長をそのまま取り込むことができます。
低コストで運用することができ、長期で運用することでリスクを抑えられることから、つみたてNISAで選ばれている商品の多くもこのインデックス型です。
世界経済全体の成長をそのまま自分の資産に反映できるイメージで、無理なく長期運用を続けられるのが大きな魅力です。
20代におすすめの投資戦略
では、具体的にどのような戦略で投資を行っていくのが良いのでしょうか?ここからは私も実践している、”NISAを活用した長期積み立て投資”の基本戦略をお話していきます。
NISAを活用したインデックスファンド長期投資
NISAは投資で得た利益にかかる税金(約20%)がゼロになる非課税制度です。そして、20代は運用期間を長く確保できるため、複利の力を最大限に活かすことができます。“長期で増える利益がすべて非課税になる”というのは、資産形成において非常に大きなアドバンテージです。
ここにインデックスファンドへの積み立て投資を組み合わせることで、NISAのメリットがさらに高まります。NISAでは自動積立設定ができるため、毎月一定額を淡々と購入していく“仕組み化”が可能です。これにより、相場変動に感情を振り回されず、価格が高くても安くても同じ額を買い続けることで平均購入単価が平準化される、いわゆるドルコスト平均法の効果も自然と得られます。
非課税枠 × インデックスファンド × 自動積立 × 長期運用という4つの要素が揃うことで、NISAは20代にとって“最も効率よく、最も続けやすい資産形成戦略”になります。まさに、王道中の王道と言える組み合わせです。
生活防衛資金の確保
投資を始める前に、まずは生活防衛資金を用意しましょう。
生活防衛資金とは、仕事の急な変化・病気・予期しない出費など「もしもの時」に備えるための“安全クッション”のようなお金です。これがあるかどうかで、投資の安定感も大きく変わります。
目安は生活費の3〜6ヶ月分は最低限必要だと思います。家賃・食費・光熱費・通信費など、最低限の生活に必要な金額を基準に計算しましょう。例えば生活費が20万円なら、最低60万円、できれば120万円ほどが理想ラインになります。
余裕があれば1年分の生活費を確保しておくと、仕事に変化があっても落ち着いて対応でき、投資の継続性もグッと高まります。
給料の一定割合を投資に回す
「毎月の給料の〇%を投資に回す」というルールを作るのはとてもおすすめです。毎月の判断が不要になり、“気付けば積み上がっている状態”を作れるのが最大のメリットです。例えば
・毎月1万円を固定で積み立てる
・給料の10%を自動的に投資へ回す
・ボーナスの一部を追加で積み立てる
といったように、自分の収入に合わせて無理のない割合を決めておくことで、安定して投資を継続できます。
失敗しがちなポイントと注意点
短期で結果を求めない
投資を始めたばかりだと、どうしても毎日の値動きが気になり、「すぐに結果が出ないと不安…」という気持ちになりがちです。しかし、インデックス投資は“10年〜20年という長期で見てこそ力を発揮する投資”です。
短期の値動きは誰にも予測できず、必ず上下を繰り返します。時には含み損になり、「大丈夫かな…」と心配になる場面もありますが、それは投資をしている誰にとっても“普通のこと”です。むしろ、価格が下がったタイミングは“安く買えるチャンス”でもあります。積み立て投資では、価格が高い時も安い時も同じ額を買い続けるため、長期で見ると平均購入単価が均されていきます。
大切なのは、短期の結果に一喜一憂せず、感情に左右されない“続ける仕組み”を作ること。コツコツ積み立てていけば、長期では市場全体の成長をしっかり取り込めるようになります。
生活資金まで投資しない(無理をしない)
投資はあくまで“余力資金”で行うことが大前提です。生活費や、毎月必ず必要になるお金まで投資に回してしまうと、相場が下がった時に耐えられなくなり、途中で売却してしまう原因になります。
例えば、家賃・食費・光熱費・通信費・交通費といった生活の基礎となる支出は、どんな状況でも必要です。これらの生活費に手をつけてしまうと、生活が苦しくなるだけでなく、投資への不安が強まり、冷静な判断ができなくなります。生活に必要なお金は必ず確保し、余ったお金の中で“無理のない範囲で投資する”ことが長く続けるコツです。
投資はマラソンに似ています。短期間で大きく増やすものではなく、長い時間をかけて積み上げていくものだからこそ、生活を圧迫しない範囲でコツコツ続けることが、結果として一番強い投資スタイルになります。
時間を武器に!20代はじっくりと資産の土台を作るフェーズ
20代の投資は「今すぐ大きく増やす」ことよりも、これから先の10年、20年、30年と続く人生の“土台づくり”です。収入が伸びていくこれからの時期に、無理なく続けられる仕組みを整えておけば、将来の自分を驚くほど助ける力になります。
まだ収入が高くなくても大丈夫。むしろ、少額からコツコツと積み上げる習慣こそが、長期投資で最も価値のある行動です。時間は誰にとっても平等ですが、「早く始めた人」だけがその恩恵を最大限に受け取ることができます。
焦らなくていい。完璧を目指さなくてもいい。今できることを小さく積み重ねていくことで、未来のお金の不安は確実に減り、選択肢は確実に増えていきます。
20代は、まさにその第一歩を踏み出すのにぴったりの時間です。一緒にゆっくり、着実に土台を作っていきましょう。
